
1800年にイタリアのボルタが電池を発明して以来、電気を使った通信の実現に向けた取り組みが行われていきました。
1809年には、最初の電気通信の実験が行われました。
ドイツの物理学者サミュエル・トマス・フォン・ソンメリングが行ったもので、電線を文字や数字に対応させるもので、文字の数だけ電線が必要でした。
その後も電気通信の開発は続けられました。

電気信号のオン・オフとその長さを組み合わせた符号を使う方式のモールス通信が開発されました。
1838年に、アメリカのサミュエル・モールスとアルフレッド・ヴェイルがモールス通信の実験に成功しました。
このモールス通信の普及は急激に進みました。
電話の発明
その一方で、電気信号だけでなく、音声を電気で送る研究も行われていました。それはいわゆる電話機の発明です。
今日の電話機は、グラハム・ベルが発明したとされていますが、実際に電話機を発明したのは、アントニオ・メウッチだといわれています。
1857年にメウッチは「teletrofono」という電話の発明に成功しました。
メウッチの電話は、「機械式電話」と呼ばれます。
1871年に特許を申請しましたが、メウッチは資金難から特許の申請に必要な資金がなく、一時的な特許しか取れませんでした。
その後、1876年に、グラハム・ベルがメウッチの特許を取得しました。
メウッチがベルを訴えたものの、メウッチは機械式の電話の特許を取って、ベルが電気式の特許をとったと裁判所が判決しました。
結局、ベルの特許が認められました。

